| ユニバーサルデザイン7原則と創造性のフリーズ |
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現在の課題
多くの人々に利用可能なサービス,製品,環境を作り出すにはどのようにしたらよいのでしょうか。アメリカ人の建築家Ron Maceらがデザインする上での配慮すべき視点の説明として,「ユニバーサルデザイン7原則 (7 Principles of Universal Design)」を提唱しました。つまり,7原則は,元々デザインのスペックを決めるための条件ではないのです。私たちは,これを原則(principle)でなく,デザイナーのための単なる参考(aspects)と考えています。
残念ながら,これが一人歩きして守るべきルールと強く唱える教育者や研究者がいます。基準(standard)という考え方は,市場競争と自己正当化を背景としたものです。生活者とは関係がありません。生活者側からの様々なチェック,フィードバックはなく,デザインの誤りや不便が訂正されていないためです。
なぜ問題か
「7原則を満たさなければユニバーサルデザインではない」といった考えや,あるいは「3つより4つの原則を満したデザインが優れている」という考えは,技術指向や生産指向の,日本人が飛びつきやすい考え方です。しかし,これは間違いです。
これらの判断の裏には,「地域,世代,習慣などを越えた普遍性がある」, あるいはそれが望ましい,というデザインに対しても,生活者に対しても,誤った認識のグローバリズムといえるからです。マーケット経済志向の強い実用主義が感じられます。高齢者はマーケットやシルバー産業のために存在するのではありません。
サービス,製品,環境をユニバーサルデザインに近づけようとすると,地域差,世代差,習慣との調整が必要となります。ユニバーサルデザイン7原則が世界中同じという前提では,この調整は無理です。しかし,UD7原則の守ることを強く主張する人々は,現実の問題に適合させてどう作るか,というユニバーサルデザイン運動のプロセスの問題,とくに生活者評価に全くふれていません。
評価が制度的にゆがんだままの現状は,製品づくりに問題があるというレベルよりも,社会のあり方をどうとらえているのか,という,UDの先導役を果たしているデザイナー,研究者,教育者のモラルの問題となります。つまり,違った方向に日本人を導き社会的なマンパワーと社会づくりの損失と改善を遅らせているのです。
製品の市場化や行政計画のUDには,生活者への適合性をどのように判断するか,また生活者を通じて評価(事前,事後)することが,企業や行政の責任だという発想が抜けています。ここは,UDの先行した欧米と明らかに違います。日本の目先の利益,技術とスペックを最優先する進め方の欠点です。
表1 ユニバーサルデザインの7原則
| 英語
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日本語
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| 1 Equitable Use 2 Flexibility in Use 3 Simple and Intuitive Use 4 Perceptible Information 5 Tolerance for Error 6 Low Physical Effort 7 Size and Space for Approach and Use |
1:だれに対しても公平 2:柔軟な利用 3:簡単でかつ明解な利用 4:分かりやすい情報 5:エラーの許容 6:身体的負担が少ない 7:アプローチがしやすく 使いやすいサイズと大きさ |
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