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「製品,環境,サ−ビスで必要なものを早く作り出してほしい!」と言うユーザーの声に耳を傾けて,その要求をできるかぎりカバーしてゆくのが,ユニバーサルデザインの目標ではないでしょうか。そういう視点から,ものづくりの問題点を列挙してみました。
- 高齢者問題に取り組む際に,「シルバー産業の育成」や,「インフラ整備の新たな需要」を重視する立場と,「高齢者の生活の質の向上(QOL)や社会参加」を重視する立場とに別れます。両者はアプローチの方法と,かかわる人の根本の価値観は全く異なります。
- 行政,メーカ主導のやり方の画一性と,これに対する生活者からのフィードバックの弱さが問題です。
- 日本各地の風土や,住宅や道路事情などと無関係にできあがる製品,環境,サービスは,いずれも生活者にとって便利ではありません。
- 生活情報をフィードバックする方法の良否について科学的な検証方法と,社会的な対応の仕組み(チェック制度)が必要です。
- バリアフリー法の施行と,全国各地でのバラバラなユニバーサルデザインの導入は,これらのステップが不備のまま,ムダで役立たないものづくりとして,進行する可能性もあります。
- ユニバーサルデザインは少数の人々のニーズを排除しないデザインのはずです。しかし,実際の製品や道路,駅などの生活環境は,生活者にとって使いやすく,日常生活の質の向上に結びつくかが大きな問題です。
- 生活者の日常生活の実態を十分に理解してデザインすることは,ある意味で残存生命活動(命)を永らえさせることになります。デザイナーや作り手の倫理性にかかわる問題です。